言葉との出会い(一調・二機・三声)

皆さん、おはようございます。

本日は言葉との出会いをご紹介させて頂こうと思います。
先日、とある経営者向け雑誌を見ていたところ、「一調(いっちょう)・二機(にき)・三声(さんせい)」という言葉と出会いました。

これは世阿弥が『花鏡』の中に書いた言葉です。意味は能役者が舞台で声を発する際に、心の中で音程を整え(一調)、タイミングを図り(二機)、目を閉じて息を溜めてから声を出す(三声)と良い、という意味だそうです。

ちょうど先日ある人から、私のセミナーの進行についてフィードバックを受ける中に参加者との間合いの取り方についてアドバイスをもらう場面であり、これを見たときにまさにこのことだと思いました。

自分の場合も相手をひきつけて間合いをとること、さらに相手との適切なタイミングを取ることが十分でないと思いました。さらに最後の息を溜めてということもおそらく強弱をつける意味もあると思います。話し方が単調にならない1つの遣り方だとあらためて学ぶことが多いと思いました。

特に大事な場面であればあるほど、伝えるための間というか、ための部分が非常に重要になってくると思いました。これは人にプレゼンテーションをすることだけでなく、何か営業の場面や会話の場面にいおいても同じことかもしれません。

相手が受け入れる体制にあり、そのタイミングでしっかりと目を見て伝える。
それがコミュニケーションの基本であり、それは芸にも、ビジネスにも通じる不変の法則なのかもしれません。 

時代が変わっても変わらぬ本質はたくさんある。あらためて先人が残した智慧をもっと学ばなくてはと思う日々です。